おさかな日記 2024年10月

10/1

 どの ような 名詞を どの格で とるかに もとづいて 動詞を 分類したのだが、名詞の 分類や、動詞の 中心的な 意味の 判定が むずかしい。

10/2

 日本を いくつかの 地域に わけるに あたって、面積を おなじぐらいに したいのだが、当然、人口の おおい ところでは あらく、すくない ところでは こまかく なって しまう。

10/3

 信じられないほど ねむかったので、コーヒーを のもうと おもったが、ブラック コーヒーは よう のまんので、カフェオレを のんだら、はたして ねむく なく なった。

10/4

 会話中に すきな 小説が 話題に あがったので、夢野久作ゆめのきゅうさくの「瓶詰びんづめ地獄」を 紹介したのだが、ひとを えらぶ 作品なので、いわない 方が よかったかも しれない。

10/5

 「日本語とらまき」に 複合語の 構造を かきくわえた。「こしかける」の ような 主語か 目的語 および 述語から なる 複合語の 存在に 気づいた。

10/6

 「私用漢字表」と いう、自分が つかう 漢字の リストを つくって いるのだが、そこに 漢字を 追加したり 削除したり した。じきに 公開する 予定だ。

10/7

 夏目漱石なつめそうせきの『こころ』を「私用漢字表」に もとづいて かきうつした ところ、それほど よみにくく なさそうなので、現状の「私用漢字表」を そのまま 採用したい。

10/8

 『宇治拾遺うじしゅうい物語』を よむ 授業で、「腰折こしおれすずめ」と いう はなしを よんだ。そこに 登場する 老婆ろうばが いだいて いた ような、必要と されなく なる ことへの 恐怖が、道徳と 文学を うむのだ。

10/9

 アダム スミスの『道徳感情論』は、ひとが どの ように 共感や 良心を もつかを 精緻せいちに 記述して おり、好感が もてる。

10/10

 矛盾した ことに、漢字を ふやした 方が よみやすいと いう かんがえと、へらした 方が よみやすいと いう かんがえが 同時に おこった。和語を ひらがなで かいた うえで わかちがきを おこなうと よさそうだ。

10/11

 図書館へ いき、『朝日新聞用語の手引てびき』を かりた。人名の 漢字を 口頭で 説明する 方法や、歴代内閣総理大臣など、付録が 充実して おり、とっても 便利だ。

10/12

 「日本語虎の巻」に、漢字と かなの つかいわけに ついて かきくわえた。

10/13

 またもや 図書館へ いき、李昌圭イチャンキュ『やさしいBasicベーシック韓国語文法』を かりた。助詞や 活用などの しりたい 情報が 簡潔に まとまって おり、いかした 本だ。

10/14

 ひきつづき 韓国語の 助詞に ついて しらべた。韓国語では、日本語の「の」に あたる 助詞を「エ」と いうのだが、日本語では「の」と いう ところで、韓国語では「エ」を 略す ことが ある らしい。

10/15

 『宇治拾遺物語』を よむ 授業で、修行兼みせものと して 入水じゅすいを する はなしを よんで、『モジャ公』の「自殺集団」と いう はなしを おもいだした。また『モジャ公』を よみたい。

10/16

 僕は 急進的な 決定論者なので、偶然は 信じず、普遍な ものだけを 信じる。

10/17

 ジュンク堂に いき、谷中瞳やなかひとみ『ことばの意味を計算するしくみ』を かった。くみあわせ範疇はんちゅう文法(CCG)と いう、文法を 記述する 方法に 関する 説明が、戸次大介べっきだいすけ『日本語文法の形式理論』よりも くわしくて わかりやすい。

10/18

 LIBE船橋ライブふなばし店と いう ニューハーフ風俗店に いき、バニーガールの 格好を した こよみ君に アナルを ほって もらったのだが、よく ほぐしてから いれて もらったので いたく なかった。それから、精液も のませて もらった。おいしかった。

10/19

 「日本語虎の巻」に、句読点くとうてんの つかいかたを かきくわえた。人名の くぎりに「・」を つかう 流儀と「=」を つかう 流儀が あるが、僕は「=」の 方が 格好いいと おもう。

10/20

 「虹色のモノクロ」と いう 小説を インターネットに 投稿した。漫画の 登場人物が、自分が 現実の 人間で ある ことに 気づく はなしだ。風景描写を おおく して、光景を おもいうかべやすい ように した。

10/21

 図書館に いき、石黒圭いしぐろけい『よくわかる文章表現の技術T』を かりた。語順や 主語の 省略などに ついて 明確に 説明して おり、大変 有益だ。

10/22

 ラテン アルファベットの したの はしが そろって いるのが すきなので、ひらがなの はしも そろえられないか ためしたが、曲線が おおいので むずかしそうだ。

10/23

 漢字を おおきく、ひらがなを ちいさく かくと、文節の さかいめは めだつが、ひらがなで かく 語が めだたないと いう 欠陥けっかんが ある。

10/24

 ホフスタッター『ゲーデル、エッシャー、バッハ』は、冒頭に 目次の ほかに 要約が のって いる 点で やや かわって いる。

10/25

 かつて ヴェトナムで チュノムと いう 文字が つかわれて いた ように、日本でも 和語を 漢字では なく 独自の 文字で かいたら おもしろいのでは ないだろうか。

10/26

 文章を かく とき、かっこ類を つかうと みやすい ことに 気づいたので、「日本語虎の巻」に 適用して きた。

10/27

 灰都はいととおり「迷宮妄想のアーキテクチャ」(有料)を よんだ。僕が 殺人や 強姦ごうかんを おそれるのも 一種の 妄想だが、妄想を 妄想と して かみしめながら いきて いきたい。

10/28

 漢文訓読体で 文章を かこうと したが、複数の 語で 1つの 意味を あらわす 表現に ほとんど 言及しないと いう、学校文法の 欠陥の せいで かけなかった。

10/29

 よく つかう 副詞を 分類しようと したが、大抵の 本は 例を いくつか あげるだけで 副詞を 網羅もうらして いない。唯一の 希望は 益岡隆志ますおかたかし田窪行則たくぼゆきのり『基礎日本語文法 改訂版』だ。

10/30

 ことばは あくまでも 文字どおりに 解釈すべき もので あり、言外の 意味を よみとる ときは 読者自身の 責任で おこなわなくては ならない。

10/31

 古典文学を よむ 授業で『とりかへばや物語』を よんだ。僕は そこに 登場する 尚侍ないしのかみの ように おとなしく ふるまうのが すきだし、しかも、それが 道徳的に いい ことだと おもって いきて きた。

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